子どもの居場所 Tsubame訪問

 9月29日に横浜市の三春台にある子どもの居場所「Tsubame」を訪問させて頂きました。3階建ての細長く立つ建物は実家のような温かみを感じさせるデザインで、部屋のレイアウトにも子どもたちの五感を刺激する工夫が随所に見られました。この施設は2021年に日本財団様の支援事業の一環で建てられたものです。部屋に入ると、おはじきを箸で移す子どもやヘルパーの方と一緒に遊ぶ子供たち、本を読む子どもなど、それぞれが思い思いに過ごし、明るく伸びやかな雰囲気を感じました。しかし、学校に通うことが難しかったり、身体的な障害を抱えていたりと、さまざまな背景を持っています。

施設を運営するNPO法人WooMoo副理事の廣木彩子さんは、「子どもたちを社会から取り残さない為に、ソーシャルスキルを身につけることと自分を知ることが大切」と語られていました。「Tsubame」は、子どもたちの未来が少しでも前向きに未来を描けるような居場所を目指しているとのことです。

 視察を行う中で、「すき間支援」という言葉を初めて耳にし、行政の支援では行き届かない”すき間”に目を向けた支援事業は社会の中で見過ごされがちな課題に真正面から向き合う重要な活動だと感じました。支援の対象規模ではなく、活動を通じて社会にどのような影響を与えられるかが大切であり、それこそ社会貢献だと気づかされました。私たちもスポーツと社会貢献を考える上で、多くの人を巻き込むことだけでなく、小さな活動から小さな変化を生むことの意義を改めて実感しました。日常の活動からできることを考え、行動していく発想の大切さを学ぶ貴重な機会となりました。

 今秋に開催される各部の早慶戦や慶應チャレンジャーでのイベント及び試合観戦にもTsubameの子どもたちに是非足を運んで頂き、私たちもスポーツを通じた刺激的な体験や交流の機会づくりに、積極的に協力していきたいと考えています。

 最後にこのような貴重な学びの機会を作って頂いた、NPO法人WooMoo様、そして日本財団様にはこの場を借りて、心より感謝申し上げます。朝倉翔太